019 キメラ討伐、発情する娘たち

「ガァアァアァアァ!!!」

「くっ!」

 俺達の接近に気づき、物凄い咆哮を上げるキメラ。
 ビリビリと、空気が振動する圧を感じる。

「これまでとは格が違うという事か…!」

 巨大生物というのは、遭遇した時のボリューム感が圧倒的だ。

「散れ!」

「「「はいっ!!!」」」

 人造精霊ドール達を四散させ、キメラを囲むよう陣取る。

 レイナとまゆがそれぞれ魔法を唱える。
 俺とルナがその間キメラの注意を引きつける。

 ガギィィン!

「ぐッ!」

 素早い爪撃が繰り出される。一瞬で反応し、それを魔剣レーヴァテインとゼロを交差させ、受け止める。瞬間、ルナが俺の背後から飛び出し、美しい金髪ブロンドを鋭利な鎌に変化トランスさせキメラに斬りかかる。

「ハァッ!」

 ザシュッ!!

「ガァァアァ!」

 キメラの叫びが再び空気を振動させる。魔獣の口が青白く輝く。

 バリバリバリッ!!

 雷の魔法が放たれる。無詠唱ノータイムだ。
 思ったより厄介な相手かも知れない。

 俺は魔獣の雷魔法から指に嵌めた魔導装飾品マジックアイテム、イマジンリングの付与効果である魔法障壁マジックシールドを発動し、人造精霊ドール達を守る。

 俺自身は纏っている魔王法衣サタンローブで雷魔法の威力を相殺する。全て防ぎきった後、人造精霊ドール達に呼びかける。

「レイナ!まゆ!」

「「はいっ!!」」

 二人の人造精霊ドールから中級位の魔法が放たれる。

炎塊弾頭バラベーダ!」

氷柱雨シノン!」

 巨大な炎の塊と、氷の塊が雨の様にキメラへと襲い掛かる。

 ゴオォォォォ! ドッ! ドゴッ!

「アガァアアアアア!」

 魔獣から苦悶の声が響く。魔法を喰らった瞬間、隙が生まれる。

「トドメだ…!」

 俺は双剣を逆手に構え、体中に身体強化魔法を巡らせる。

「はあぁぁぁ!」

 キィィィィィィ!

 俺の体が強化魔法のオーラで黄金に光り輝く。
 体に魔法が満ちた瞬間、魔獣に向け疾走し跳躍する。

光速連斬剣舞吹雪ライトニングブリザード!!」

 ザザザザザンッ! ザザザザザンッ!

 双剣を交互に十連撃、一瞬にして打ち込む。

「ッ…ガ…!」

 ブシュゥーーー!!!

 魔獣の巨体から、血の噴水が迸る。と同時に、横倒れになる。

 ズズゥン…!

 重量があるので、倒れる瞬間地面が揺れる。
 魔獣が倒れると同時に俺も着地する。

「お父さま!」
「パパッ!」
「お父さん!」人造精霊ドール

(((ヤダ…超カッコイイ…!!!)))

 主従契約パクティオー人造精霊ドール達とはリンクしているので、思考が読める時がある。今正に娘達が俺に対し思っている事が流れ込んできた。

 気恥ずかしい反面、美少女達に好意を持たれるのはとても嬉しい。

 娘達は皆一様に、俺を見つめながら無意識に股間を抑え、もじもじしている。今の戦闘で俺に対し欲情してしまったようだ。ピンクな雰囲気が向けられるのを感じる。

 とりあえず今はそれをスルーし、倒れたキメラが魔石へ変わった物を回収する。ソフトボール程もある魔石だ。かなり大きい。

「流石に今回の獲物の分は大きいな。」

「「「…っ!そっそうですね(だね)…。」」」

 少女達はまだ俺に見惚れていた。
 心ここに在らずと言った感じで、俺との会話の反応が一瞬遅れる。

 三人が余りにぽーーっとしているので心配になり、軽く頬をぺちぺちと触る。

「大丈夫か?」

「「「ひゃっ!…ひゃい!」」」

 俺が触れると少女達は更に顔を真っ赤にさせた。本当に分かりやすく、みるみる頬の色が変わっていく。もはや彼女達の目は桃源郷にでも居るような、うっとりと恍惚としたものになってしまった。

 触るのは逆効果だったようだ。

(どうしよう…お父さまを見てるだけでお腹の下がキュンキュンする…。今すぐ魔力を注いで欲しい…。またえっちな娘だって思われるかな…。)

(パパカッコ良すぎ!マジヤバイ!部屋までなんて待てないよー…!おねだりしちゃってもいいかなぁ…。」

(さっきのお父さんカッコ良すぎて身体が欲しくなっちゃった…どうしようこんな所で…思い切ってお願いしようかな…。)

 彼女達の心の内が聞こえてくる。
 十三歳の年端もいかない少女達は、完全に発情してしまっていた。この場所で鎮めてあげるのが良いだろう。

「お前達、今の戦闘で魔力を消費しただろう。念の為に充填チャージしてから帰ろうと思うんだがどうだろう?」

「「「ぜひっ!!!!!!」」」

 物凄く嬉しそうな返事が帰ってきた。
 街道沿いという場所だが、ここで発情した幼い少女の情欲を満たしてあげる事にしよう。

ひとつ戻る  ひとつ進む

目次  TOP

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。