「ガァアァアァアァ!!!」
「くっ!」
俺達の接近に気づき、物凄い咆哮を上げるキメラ。
ビリビリと、空気が振動する圧を感じる。
「これまでとは格が違うという事か…!」
巨大生物というのは、遭遇した時のボリューム感が圧倒的だ。
「散れ!」
「「「はいっ!!!」」」
人造精霊達を四散させ、キメラを囲むよう陣取る。
レイナとまゆがそれぞれ魔法を唱える。
俺とルナがその間キメラの注意を引きつける。
ガギィィン!
「ぐッ!」
素早い爪撃が繰り出される。一瞬で反応し、それを魔剣レーヴァテインと零を交差させ、受け止める。瞬間、ルナが俺の背後から飛び出し、美しい金髪を鋭利な鎌に変化させキメラに斬りかかる。
「ハァッ!」
ザシュッ!!
「ガァァアァ!」
キメラの叫びが再び空気を振動させる。魔獣の口が青白く輝く。
バリバリバリッ!!
雷の魔法が放たれる。無詠唱だ。
思ったより厄介な相手かも知れない。
俺は魔獣の雷魔法から指に嵌めた魔導装飾品、イマジンリングの付与効果である魔法障壁を発動し、人造精霊達を守る。
俺自身は纏っている魔王法衣で雷魔法の威力を相殺する。全て防ぎきった後、人造精霊達に呼びかける。
「レイナ!まゆ!」
「「はいっ!!」」
二人の人造精霊から中級位の魔法が放たれる。
「炎塊弾頭!」
「氷柱雨!」
巨大な炎の塊と、氷の塊が雨の様にキメラへと襲い掛かる。
ゴオォォォォ! ドッ! ドゴッ!
「アガァアアアアア!」
魔獣から苦悶の声が響く。魔法を喰らった瞬間、隙が生まれる。
「トドメだ…!」
俺は双剣を逆手に構え、体中に身体強化魔法を巡らせる。
「はあぁぁぁ!」
キィィィィィィ!
俺の体が強化魔法のオーラで黄金に光り輝く。
体に魔法が満ちた瞬間、魔獣に向け疾走し跳躍する。
「光速連斬剣舞吹雪!!」
ザザザザザンッ! ザザザザザンッ!
双剣を交互に十連撃、一瞬にして打ち込む。
「ッ…ガ…!」
ブシュゥーーー!!!
魔獣の巨体から、血の噴水が迸る。と同時に、横倒れになる。
ズズゥン…!
重量があるので、倒れる瞬間地面が揺れる。
魔獣が倒れると同時に俺も着地する。
「お父さま!」
「パパッ!」
「お父さん!」人造精霊
(((ヤダ…超カッコイイ…!!!)))
主従契約で人造精霊達とはリンクしているので、思考が読める時がある。今正に娘達が俺に対し思っている事が流れ込んできた。
気恥ずかしい反面、美少女達に好意を持たれるのはとても嬉しい。
娘達は皆一様に、俺を見つめながら無意識に股間を抑え、もじもじしている。今の戦闘で俺に対し欲情してしまったようだ。ピンクな雰囲気が向けられるのを感じる。
とりあえず今はそれをスルーし、倒れたキメラが魔石へ変わった物を回収する。ソフトボール程もある魔石だ。かなり大きい。
「流石に今回の獲物の分は大きいな。」
「「「…っ!そっそうですね(だね)…。」」」
少女達はまだ俺に見惚れていた。
心ここに在らずと言った感じで、俺との会話の反応が一瞬遅れる。
三人が余りにぽーーっとしているので心配になり、軽く頬をぺちぺちと触る。
「大丈夫か?」
「「「ひゃっ!…ひゃい!」」」
俺が触れると少女達は更に顔を真っ赤にさせた。本当に分かりやすく、みるみる頬の色が変わっていく。もはや彼女達の目は桃源郷にでも居るような、うっとりと恍惚としたものになってしまった。
触るのは逆効果だったようだ。
(どうしよう…お父さまを見てるだけでお腹の下がキュンキュンする…。今すぐ魔力を注いで欲しい…。またえっちな娘だって思われるかな…。)
(パパカッコ良すぎ!マジヤバイ!部屋までなんて待てないよー…!おねだりしちゃってもいいかなぁ…。」
(さっきのお父さんカッコ良すぎて身体が欲しくなっちゃった…どうしようこんな所で…思い切ってお願いしようかな…。)
彼女達の心の内が聞こえてくる。
十三歳の年端もいかない少女達は、完全に発情してしまっていた。この場所で鎮めてあげるのが良いだろう。
「お前達、今の戦闘で魔力を消費しただろう。念の為に充填してから帰ろうと思うんだがどうだろう?」
「「「ぜひっ!!!!!!」」」
物凄く嬉しそうな返事が帰ってきた。
街道沿いという場所だが、ここで発情した幼い少女の情欲を満たしてあげる事にしよう。